神奈川県平塚市は神奈川県のほぼ中央に位置し、東京から普通電車で約1時間と首都圏にも近く、交通の便がよいエリア。
相模平野の南部にある平塚市は海岸線から西北方向へ広がる扇形の地形が特徴で、相模川と金目川の下流にある平野部に多くの住宅や商業施設、工場などが集中し、平野部を取り囲む丘陵地や台地には豊かな自然が広がる魅力的な街です。
富士・箱根連山を遠くに眺めることができる眺望の良さと、一年を通して気候が温暖なことから、かつては平塚市の海岸沿いに多くの別荘がありました。
多くの人たちを魅了する神奈川県平塚市ですが、今回は地元民も案外知らない名産品や特産品をご紹介しています。
<地元の食材が魅力!豊富な名産品>
平塚市の名産品・特産品でとくに多いのが加工食品で、魚や肉を使ったものから落花生、トマトジュース、タコス、ラーメンなどさまざまな商品が展開されています。
現在は名産品37品目、特産品8品目が選定されており、そのなかでもとくに有名なもの、地域の農産物などを使ったものをご紹介しましょう。
・「湘南トマト工房」トマトジュース…地元湘南産の完熟トマトを熟成させた逸品
・たたみいわし…約100年続く伝統製法で作りあげた無添加の自然食品
・さつま揚げ詰め合せ…保存料は一切使わず6つの味が楽しめる
・味付落花生…上質落花生の半立種を使用し、薄塩味と塩味の2種類あり
・湘南ひらつかカオリ麺…地元で栽培された小麦を使用し、香り高くコシが強い
・やまと豚ロースハム…熟練した職人によりじっくりと塩せきし、熟成させた逸品
・湘南タコス…昭和52年創業の洋食屋が作る平塚産の食材にこだわった人気タコス
昭和59年から始まった「湘南ひらつか名産品・特産品」選定ですが、5年おきに名産品や特産品の見直しをおこなっており、名産品が追加されたり削除されるなどで数が変動することもあります。
<平塚市の特産品はバラエティー豊か>
平塚市はバラ、キュウリ、トマト、小松菜の生産量が神奈川県内でもトップクラスを誇り、豊かな農産物が名産品や特産品として販売されています。
とくにバラは、昭和30年代から盛んに生産されるようになり、現在生産量トップクラス、約100種類ものバラを出荷し、質・量ともに神奈川県を代表するバラの一大生産地となりました。
同じく昭和30年代に生産が始まったキュウリとトマトも平塚市の特産品で、これらの食材を使った加工食品も豊富です。
<相州だるま、竹宝印・かぐやは平塚を代表する工芸品>
食品だけではなく、「相州だるま」や良質な牛の角を使った竹宝印も平塚市を代表する名産品・特産品です。
また、相州だるまは「あらゆる願いをかなえてくれる縁起物」として知られていますが、最近は干支だるまやベルマーレだるま、さらにアマビエだるまなど新商品も発売されています。
<平成7年(1995年)から始まった新品種の開発>
平塚市生まれのお米「はるみ」は平成7年(1995年)に開発が開始され、平成21年(2009年)に品種登録出願、そして平成26年(2014年)正式に品種登録されました。
開発から品種登録まで実に19年もの長い年月をかけた新品種です。
神奈川県では「キヌヒカリ」が主力品種として栽培されていましたが、収穫期の秋に雨が続くと稲穂から芽が出てしまい(穂発芽)、でんぷんが発芽のために使われてしまうため味が落ちるというのが弱点でした。
そこで穂発芽しにくいコシヒカリと、キヌヒカリを交配させて作り出したのが「はるみ」です。
その後はるみは平成27年(2015年)2月に神奈川県の奨励品種として認定され、神奈川県内の米農家の間でその名が知れ渡るようになりました。
はるみは艶があり甘味も強く、冷めても硬くなりにくいため、「お弁当やおにぎりに適したお米」と高く評価されています。
味や香り、食感にも癖がなく、どんなおかずにも合うという点も高評価につながっているようです。
ちなみに「はるみ」という品種名は「湘南の晴れた海」からきており、さすがは湘南生まれのお米と思わせるネーミングとなっています。
<快挙!米の食味ランキング 最高評価「特A」獲得>
日本穀物検定協会が実施する「米の食味ランキング」は、全国のお米の味わいをランキングする指標で、お米のエキスパート20名が基準米と試験対象米とを食べ比べて評価をくだします。
平成29年(2017年)2月に初めてエントリーしたコメの食味ランキングで、はるみは最高評価の特Aを獲得しました。
さらに翌年平成30年も最高評価を獲得し、はるみの安定した食味が評価されました。
神奈川県産のお米が特Aランクに輝くのは初めてのことで、これをきっかけにさらにはるみを栽培する農家も増加。
平成30年度、JA湘南での出荷申出数量のうち約7割がはるみとなっており、いまや平塚市を代表するお米はキヌヒカリではなく「はるみ」と言ってよい状況となりました。
また2017年に全国放送されている有名番組で紹介されたことで、全国的な知名度もアップしました。
<おいしいお米「はるみ」はどこで購入できるの?>
「米の食味ランキング」で2年連続特Aを獲得したはるみですが、新米はJA湘南大型農産物直売所「あさつゆ広場」など直売所で購入できます。
また、ふるさと納税の返礼品として採用されていますよ。
<毎年開催されている湘南ひらつか名産品・特産品フェア>
平塚市では、湘南ひらつか名産品選定委員会と湘南ひらつか名産品協議会が主催する、平塚市の「名産品・特産品展示即売会」が毎年開催されています。
会場は湘南ステーションビルラスカ平塚の1階にある「星の広場」で、3月下旬に3日間連続で開催されます。
期間中は平塚市の名産品や特産品を求める方が多数来場しますよ。
また、期間中は平塚市と平塚商工会議所が認定する和菓子や洋菓子、加工食品、農産品、酒類、工芸品、民芸品などがならび、平塚市の特産品や名産品が一気に購入できるとあって人気イベントとして定着しています。
実際にイベントに参加した方がSNSなどで「気になる商品をゲットしました!こんな名産品があったんだ!」などと発信していて、平塚市内の名産品・特産品のPRの場として
<商品を買うだけじゃない!生産者と直接触れ合えるイベント>
湘南ひらつか名産品・特産品フェアは商品を展示しながら販売する形式となっていて、商品を販売するのは生産者であることも少なくありません。
実際に商品を手に取り、生産者から直接商品情報を得られるのは大きなメリットですね。
無農薬野菜、無添加加工品、伝統製法、地元の食材のみを使用など、商品ごとにさまざまな特徴や強みがあり、それを直接生産者から聞くことが出来ます。
平塚市の名産品や特選品が手に入るのはもちろん、商品の情報や製法、特徴、売り込みポイントを知ることが出来るので、展示即売会は買い手・売り手双方にメリットのあるイベントですね。
<数量限定!平塚名産品ギフトセットも販売>
平塚市の名産品を詰め合わせた「平塚名産品ギフトセット」もイベント内で販売されています。
2,000円と3,000円のコースがあり、好みの商品が入ったギフトセットを選べるのが特徴。
贈答品としても人気が高く、数量限定販売なので早めに購入しておくのが吉です。
神奈川県の中央に位置する平塚市ですが、じつはバラやトマト、キュウリ、小松菜などの農作物が豊富に栽培されており、米の新品種「はるみ」の故郷でもあります。
海にも近いため「平塚の金アジ/湘南しらす/平塚のシイラ」など海の幸にも恵まれた場所。
地元の食材や農産物、魚介類を使った加工食品や洋菓子、和菓子、地酒、工芸品など、平塚市の魅力がたっぷり詰まった名産品・特産品をぜひ味わってみませんか?