こんにちは、リビングボイスの菊地です。
不動産を売却したいと思ったら、まず最初にどれくらいの価格で売れるかが気になるものです。
売却価格を知る方法はおもに、おおまかな金額を知ることができる「訪問査定」と、より正確な金額を知ることができる「机上査定」の二種類があります。
今回は、そんな机上査定のメリット・デメリットについてご紹介いたします。
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机上査定は「簡易査定」ともいわれており、実際に訪問せずデータのみで大まかな価格を算出する方法です。
訪問査定と違い、室内を見ずにデータの入力やメールのみで完結するため、その手軽さから不動産を売却するための入り口として利用されます。
売るかどうかはまだ決めていないけれど、とりあえずおおよその売却見込み価格が知りたい方や、忙しくて訪問査定の対応ができない方におすすめの方法です。
また、固定資産税評価額をもちいて、自分でおおよその価格を算出することは可能ですが、現在の不動産売り出し価格や近隣の成約価格など、不動産会社が持つ情報を組み合わせることで、さらに正確な金額を知ることができるのです。
机上査定に必要な不動産の情報とは
●住所
●土地や建物の面積
●間取り
●築年数
上記は机上査定においては、ほぼ必須の情報です。
おおよその情報でも近い金額を算出することはできますが、より正確な数値に近づけたいならば法務局で取得できる登記簿謄本などの内容を、査定依頼時に情報として渡しましょう。
机上査定で参考にする情報
●立地（店や駅などの周辺環境）
●近隣の成約価格
●現在の売り出し価格
●市場の動向
机上査定では家そのものの情報だけでなく、不動産会社の持つ情報や周辺環境も考慮して算出します。
とくに近隣の成約価格（実際に不動産が売れた価格）は重要な情報であり、成約年月日が新しい物件があれば、より正確な金額を算出することができます。
そのため、分譲マンションなど戸数が多く、取引件数も多い種類の物件であれば、机上査定であっても比較的正確な数値が出やすいです。
一括査定で選ぶ際の注意点とは
机上査定には一つの不動産会社に机上査定を依頼する方法と、一度の入力で複数の不動産会社に査定してもらう「一括査定」があります。
どちらも無料である場合がほとんどです。
一括査定で少しでも査定額が高い会社を選びたくなりますが、査定額は実際に売却できる金額ではありません。
査定額がほかの会社と比較して高くても購入希望者が現れなければ、価格を下げていくことになりかねません。
一括査定を活用する場合はあくまでも参考程度と捉え、実際に訪問査定などを依頼する場合は、その物件や物件がある地域での売却に強い不動産会社を選ぶことをおすすめします。
机上査定のメリット・デメリットとは
机上査定は「訪問査定より正確でなくても手軽に査定額を知ることができる」点が特徴です。
この特徴はメリット・デメリットの両方に当てはまるため、入り口でつまづかないようにもう少し詳しく見ていきましょう。
メリット①短時間かつ手軽に査定額がわかる
無料で机上査定を実施している不動産会社は多く、一括査定サイトなどであれば一度情報を入力するだけでおおまかな金額がわかることが、机上査定最大のメリットといえるでしょう。
訪問査定の場合は、不動産会社のスタッフが実際に物件へ訪れて室内を確認するだけでなく、申し込み者や住人から話を伺うため時間がかかり、査定額の結果が出るのは机上査定よりも時間がかかります。
机上査定であれば当日中や1~2日後に結果が出るため、忙しくて訪問査定の対応ができない方やおおまかでもすぐに結果を知りたい方にはおすすめです。
メリット②周囲に知られにくい
訪問査定であれば実際に不動産会社のスタッフが自宅に伺うため、どんな理由であれ「家を売る気がある」と知られるきっかけになります。
家を売却することをあまり周囲に知られたくない場合、インターネット上で完結する机上査定であれば、ご近所さんには気づかれることなくおおよその売却額が分かります。
しかし実際に売却する際は、訪問査定を経て不動産会社のページに掲載されるなど宣伝されることが多いため、引っ越しまで完全に隠し通すことは難しいでしょう。
少しでも周囲に知られずに売却したい場合は、不動産会社の即時買取なども検討することをおすすめします。
メリット③対面で会う必要がない
訪問査定のように対面で不動産会社のスタッフと会わないことは、手軽さだけがメリットではありません。
机上査定であれば、まだ売る決心がついていなかったり、「とりあえず査定額が知りたいだけだけれど、対面では別の内容で営業されないか心配」と不安を感じていたりする方でも安心です。
デメリット①査定額は正確でない
机上査定では部屋の状態や外観が確認できないため、一部の劣化や日当たりなど実際に見ないとわからない部分は、査定額に反映されません。
日当たり良好で定期的なメンテナンスがされていれば、相場より高く売れることもありますが、家の状態が良くても騒音や振動があるような周辺環境であれば安くなってしまう可能性もあります。
机上査定ではこのような細かい情報は加味されないため、訪問査定よりも査定額の正確性は低くなってしまう傾向があります。
より正確な査定額を知って売却まで着実かつスピーディーに進めたい方は、結果が出るまで数日かかっても最初から訪問査定することをおすすめします。
デメリット②二度手間になる可能性がある
机上査定は情報を入力するだけで申し込めるため便利ですが、机上査定の結果を見て不動産の売却を決めた場合は、詳しい状態を確認するために改めて訪問査定を受ける必要があります。
机上査定や一括査定は、売却価格の相場の把握と不動産会社選びの参考になるため無駄ではありませんが、売却を任せたい不動産会社が決まっていれば、二度手間になってしまう可能性があります。
不動産売却で机上査定に向いている方
机上査定は、とりあえずおおまかな査定額を知りたい方や、訪問査定に対応できない方におすすめの方法であることを、先の内容で触れました。
ここでは他にどんな方が机上査定に向いているかをご紹介します。
おすすめのケース①遠方の不動産を売却したい方
相続で遠方にある不動産の所有者になった場合は、立ち会いが必要な訪問査定よりも机上査定がおすすめです。
不動産は自分が住んだり人に貸したりしなくても、所有しているだけで税金や管理費がかかります。
売却を考えていても不動産が遠方にあると、訪問査定に立ち会うことが難しい方が多いでしょう。
机上査定であれば情報のみでおおまかな査定額がわかるため、これから不動産をどう使うかなど計画を立てる入り口となります。
おすすめのケース②時間がとれない方
不動産会社が訪問査定を実施する時間帯に、不在であったり忙しくてなかなか時間がとれない方は、情報の入力だけでひとまず完結する机上査定をおすすめします。
また、不動産会社のスタッフは気にしなくても、しっかり掃除しておかないと人を家に招きたくない方もいらっしゃるため、室内の準備が整わない状態でもすぐに結果がわかるのは机上査定のメリットでもあります。
実際に売却すると決めたら訪問査定に移り、さらに細かく査定して最初の売却価格を決めましょう。
まとめ
机上査定は訪問査定に比べ査定額の正確性に劣りますが、その分手軽に申し込めて結果を早く知ることができるというメリットがあります。
実際に売却すると決めれば訪問査定に移りますが、まずは机上査定をきっかけとして売却への一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
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