こんにちは、リビングボイスの安達です。
縄文・弥生時代の日本人は、地面を掘りさげて土間をつくり、屋根はアシやカヤを葺いた家のなかで暮らしていました。
それ以降、「高床式住居/寝殿造り/書院造り/町屋/木造住宅/近代化住宅/省エネ住宅」と建物の造りや設備も大きく変化してきました。
日本の住宅は、湿気が多くムシムシする夏場の湿気を逃がし、夏は涼しく冬は暖かく過ごせる工夫が見てとれます。
とくに縁側のある日本家屋は風が家のなかを通り抜けていくため、夏は快適で湿気がこもらず、断熱性や防火性、調湿性に優れています。
また、断熱性や防音性のある畳、調光しやすい障子など、暮らしやすさに重点を置いた設計が特徴となっています。
建物が近代化しても特に畳は人気がありますし、フローリングの部屋であっても置き畳で気軽にお部屋を畳の間に変えることもできます。
今回は置き畳についてまとめていますので、興味のある方はぜひチェックしてくださいね。
<置き畳とはどんな畳?>
最近の住宅はフローリングのお部屋が多く、畳を使った和室が減少する傾向にあります。
しかし和室はごろんと横になってお昼寝やリラックスできる、イ草の香りが心地よい、調湿性や防音性があるなどメリットも多いものです。
そこでフローリングの上に薄い畳や高床式のユニット畳を置いて、和室のようなお部屋の使い方をされる方もいらっしゃいますよ。
フローリングの上に直接置いて使える畳を「置き畳」と呼びます。
<置き畳の種類は?ユニット畳と置き畳の2種類>
フローリングの上に直接置いて使う置き畳ですが、大きく分けて2種類に分類できます。
置き畳は一畳タイプや半畳タイプの製品もありますが、部屋の広さに合わせて畳を組み合わせて使用するのが一般的です。
裏には滑り止めがついているので、子どもが走り回ってもズレたりしません。
・高床式ユニット畳
置き畳に収納機能をもたせた製品。
畳の下にボックスがあり、そこに家電や衣類、雑誌などを収納できるので便利です。
3~4畳のスペースがあれば畳と収納スペースの両方が手に入り、ベッドやごろ寝スペースとしても重宝します。
ユニット畳は持ち運びができるため、一戸建てや分譲マンションだけではなく賃貸マンションや借家にお住まいの方でも気軽に設置できるのが魅力です。
<イ草だけじゃない!和紙やビニール製の畳も人気>
置き畳の表面に使われている素材にはイ草だけではなく、和紙やポリプロピレンなどのビニールも使われています。
・イ草
内部がスポンジ状になったイグサ科の植物を使った畳、中国産や日本産のものがあり日本産の方が高級とされています。
カヤツリグサ科植物をつかった七島藺(しちとうい)は最高級品とされていますが、国内の産地は大分県・国東地方のみと、かなり希少。
・和紙
和紙を織りあわせた和紙製の畳は汚れや傷に強く、メンテナンスが容易。
防ダニ・防カビ性がありカラーバリエーションも豊富なことから人気上昇中です。
・ビニール
ポリプロピレンを使用した置き畳、科学的な素材を使っていることからアレルギーや人体への害が心配されますが、皮膚貼布試験により人体に悪影響がないことがわかっています。
カビやダニが発生しないためメンテナンスが非常に楽です。
<置き畳のメリットとは?>
フローリングの床に直接置いて使える置き畳には、以下のようなメリットがあります。
1.断熱性や防音性、調湿性に優れている
畳は基本的にイ草でできており、イ草内部がスポンジ形状のため、湿度の高い時期には湿気を吸い、乾燥時には湿気を吐きだす調湿性に優れています。
畳自体に厚みがあり子どもが遊んでも音が響きにくく、イ草内部にある空気が断熱機能を持ち「調湿性/防音性/断熱性」に優れた床素材です。
2.イ草の香りによる効果
置き畳がイ草や七島藺でできている場合「バニリン」や「フィトンチッド」と呼ばれる芳香成分が含まれており、香気が自然に室内に広がっていくのがメリットです。
この芳香成分にはリラックス効果があるといわれており、心地よく過ごせるお部屋づくりに役立ちます。
3.消臭効果がある
イ草は内部がスポンジ状になっているため、湿気以外にも不快な臭いを吸収する消臭効果があります。
またシックハウス症候群の原因になる化学物質も吸着してくれるので、小さなお子さんはもちろん化学物質アレルギーのある方にもおすすめです。
4.焼けにくい
畳は簡単に焼けるイメージがあるかと思いますが、イ草が内部に水分を保持しているため燃えにくいのもメリットです。
<置き畳のデメリットとは?>
メリットの多い置き畳ですが、デメリットも考慮しながら、選んでいきましょう。
1.カビやダニのリスクがある
イ草自体が水分を吸収するため、湿気を好むダニやカビが発生しやすいのが欠点。
畳の上に飲み物をこぼすとフローリングのようにきれいに拭きとることができず、シミになって残り修復できないのもデメリットですね。
2.掃除しにくい
フローリングは表面に凹凸がないため掃除がしやすいのですが、畳は表面に凹凸があり、ゴミやホコリが入り込みやすく掃除しにくい素材です。
無理に掃除をすると表面を傷め、そこから劣化することも考えられます。
3.日焼けすると家の古さが際立つ
イ草を使った置き畳は日光などで表面が退色することもあり、日焼けした畳は、古びた家というイメージを持たれやすく、インテリアにマッチしなくなる可能性も。
また、重い家具を置くと傷がつくこともあり、できるだけ大事に扱わなければなりません。
<置き畳のメンテナンスについて>
置き畳の表面がイ草や七島藺など自然素材の場合、日常のお手入れは雑巾の乾拭きで問題ありません。
水に濡れた雑巾を使うと畳表面に水分がつき、ダニやカビの大きな原因になります。
表面のホコリを取るには掃除機を使うと効率的ですが、必ず畳の目にそって優しく掃除機をかけてください。
置き畳はあまり重くありませんので、年に1~2回程度外に出して乾燥させると長持ちします。
置き畳を長持ちさせるためには、畳の表面に絨毯やカーペットを敷かないことが重要です。
畳とカーペットの間にダニやカビが繁殖し、畳そのものが傷んでしまいます。
もし畳の表面にカビがはえてしまったら水で薄めた家庭用漂白剤やアルコールで拭きとり、カビを早めに取り除きましょう。
<置き畳の寿命について>
イ草などの自然素材を使った置き畳の寿命ですが、使い方にもよりますが5年程度を目安に取りかえるのがおすすめです。
畳表面の素材もイ草やビニール、和紙などさまざまありますが、和紙製の置き畳は変色しにくく、耐久性が高いため長く使いたい方にはおすすめ。
製品によっては畳表を張替えられる物もあり、表面が傷ついたり日焼けした場合は表面だけを取りかえる方法もあります。
表面を新品に変えると芳香成分や調湿性、保温性も高まり、お部屋の雰囲気もグッと良くなりますね。
もちろん商品によっては使い捨てになってしまう置き畳もありますので、畳表を変えることができるのかどうか、購入前に調べておくと安心です。
使い捨てになってしまう置き畳もありますが、価格が安いこと、軽くて室内への搬入が楽で敷きやすいことを考えると、気軽に買い替えられるのではないでしょうか。
今回は置き畳のメリット・デメリット、メンテナンスなどについてまとめてみました。
日本の気候に合わせた床素材・畳。
フローリングのお部屋が増えた現在の住宅ですが、フローリングの床は清潔に維持しやすい反面、転ぶとケガをしやすい、音が響きやすいというデメリットも。
「畳の方が気兼ねなく寝転びやすい/イ草の香りに癒される」など、畳の良さを知っている方々に人気のある置き畳。
フローリングの床にサッと敷くだけで和室ができあがる手軽さで、多くの方が利用しています。
イ草だけではなく和紙製やビニール製の商品もあり、色や形も選べるためお部屋のインテリアに合わせて好みの製品が選べますよ。
洋室を和室に変えたい方は、ぜひ検討してみてくださいね。
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