こんにちは、リビングボイスの村田です。
神奈川県小田原市は、神奈川県の南西部に位置する施行時特例市です。
小田原提灯や梅、かまぼこなどが有名ですが、小田原漁港ではアジやイワシ、イサキ、アブラボウズ(オシツケ)、ウズワなどの魚が水揚げされ、地元の名物として人気があります。
太平洋側気候で一年をとおして温暖、気候的に住みやすいエリア。
そんな環境の良い小田原市に、新大学設立計画が持ち上がりました。
一体どんな大学が設立されるのでしょうか?
<2020年4月新大学計画発表>
2020年4月24日、加藤憲一市長や関東学院大学の規矩(きく)大義学長、日本先端大学(仮称)設置準備委員会の西和彦委員長が会見し、「関東学院大学・小田原キャンパスの敷地内に日本先端大学(仮称)を設置する協議を始めた」と発表されました。
この新大学設置には「小田原市/関東学院大学/日本先端大学(仮称)設置準備委員会」の3つの団体が関わっています。
この3者は2020年3月から話し合いを始めており、4月20日に関東学院大学と新大学の設置準備委員会が小田原市側に協議を申し入れました。
小田原市側もこれを受け入れ、4月24日に協議開始を正式にマスコミ発表したのです。
協議開始を発表した後は…
・学校法人認可と大学設置の申請
このプロセスが必要になりますが、これを経て2~3年後には新大学の開学を予定しています。
<日本先端大学(仮称)とはどんな大学?>
「日本先端大学(仮称)」と言うからには、なにか突出した人材を輩出するための大学であると考えられます。
日本先端大学(仮称)設置準備委員会の西和彦委員長は「日本が世界に羽ばたくためにも、理系に特化した人材が必要。その人材を見つけだす」旨の発言をしています。
理系に突出した才能や能力をもった人材が、なぜこれからの日本に必要なのでしょうか?
日本では今、エンジニア(技術者)が圧倒的に足りない、人材不足に陥っていると指摘されています。
理系の大学といっても専門分野はさまざまで、研究関係はもちろん、開発関係、工学、理学、医学、情報処理、知能情報システムなど多種多様。
ただ言えることは、企業側からみるとこれら専門分野に特化した人材はぜひ欲しいと思わせる魅力があり、即戦力になりやすい点で採用されやすいのです。
「なんでもできます」という人材よりも「この分野は誰にも負けません」と言える技能・知識をもつ人材が歓迎されているのが最近の傾向となっているようです。
<西和彦委員長の経歴>
日本先端大学(仮称)設置準備委員会の西和彦委員長の経歴をチェックすると「米国マイクロソフト副社長・アスキー社長・マサチューセッツ工科大学客員教授」を歴任した生粋の理工系。
米国マイクロソフトやアスキーなど、これからも発展が期待できるIT系の会社を渡り歩いています。
あのビルゲイツ氏の片腕として、世界でその実力を発揮してきた人物なのです。
そして同時に、日本にどのような人材が必要でどれだけ不足しているのかを肌で感じている立場でもあります。
後進の育成には、かなり強い意欲を燃やしているのではないでしょうか。
<工学部の単科大学として開校>
新大学は工学部だけの単科大学として開校することが決定しています。
その学部は以下の3つ。
・Iotメディア
・デジタル医療情報工学
・材料、表面工学
学生数は3つの学部合わせて1,120人の予定です。
この大学のユニークな点は、1.2年生の間は全寮制で、キャンパス内を主な拠点として勉強してもらう点にあります。
ほかの大学に通う学生は、キャンパス外にあるアパートに住み、講義を受けながらアルバイトに精を出すイメージですが、この大学は全寮制なので勝手な行動はできません。
寮をある程度の期間留守にする場合は、事前に「帰郷したい/旅行に行きたい」など、届けを出さなければならないかもしれません。
「ちょっと窮屈」な感じはしますが、勉強や研究に打ち込みたい学生にとっては羨ましくなるような環境とも言えます。
3年になると海外の提携大学に留学、4年生になるとさまざまなプロジェクトに携わりながら卒論を完成させ、併設予定の大学院に75%の学生を進学させる予定になっています。
教員は国内だけではなく海外からも招き、一般教養は関東学院大学と提携する予定。
つまり新大学は「筋金入りの理工系大学生(大学院生)を一貫して育成する」大学なのです。
<じつは他にもある理系特化型大学>
新大学は、徹底したカリキュラムで理系大学生を育成する大学ですが、じつは今、理系に特化した大学は少数ながらも全国にあります。
・東京工業大学・名古屋工業大学・東京農工大学・電気通信大学・東京理科大学・芝浦工業大学
ほかにも、理系をメインにした大学は公立・私立問わず存在しますが、これら大学とどのような差別化がはかられているのでしょうか?
<「入学試験は面接」のみ!>
現在、大学に入学するには試験を受けなければならず、たとえ理工学部に入学したくても国語や社会の試験を受けてそれなりの点数がとれないと不合格の憂き目に遭います。
ところがこの新大学は、国語や社会の試験を受ける必要はなく面接のみ!
今の受験システムに当てはまらない理系に特化した人材、発想が柔軟かつ豊かで今後の可能性を感じさせる人材などを、経験豊富な試験官の目でガッツリと発掘できます。
もしかするとこの新大学から、将来ノーベル賞を受賞するような人物が誕生するかもしれません。
<新大学で採用される医療のデジタル化とは?>
新大学では、「デジタル医療情報工学」が設置される予定ですが、このデジタル医療とはどのようなものを指すのでしょうか?
あまり聞きなれない言葉ですが、現在私たちが病院でよくみるシステムに「電子カルテ」があります。
以前は、紙で管理されていたカルテ情報がすべて電子カルテに蓄えられ、院内にいる医療スタッフ全員が患者の情報を共有できるようになりました。
これも医療のデジタル化のひとつなのですが、今後はさらにその技術が向上していきます。
現在VR(仮想現実)技術を活用すれば、事前にち密な手術計画を立てることができ、スタッフにも「この手術では腫瘍を切除する際に動脈を傷つけないよう注意が必要です」など映像を共有しながら説明できます。
まだ経験の浅い医師は、VR画像をみながら手術のシミュレーションができますし、経験豊富な医師が直接アドバイスすることもできます。
ほかにもAIを使い、大腸がんや大腸ポリープをリアルタイムで発見できる新システムも開発されました。
今後も医療分野のデジタル化は、加速していくと予測されています。
<ネットを使った遠隔医療>
「新型コロナウイルスの流行で、医療機関を受診する患者の数が減っている」という声を聞きます。
本来病院に行かなければならない患者が感染を気にして通院できず、病気が悪化するリスクも。
そこでインターネットを使った「遠隔医療/遠隔相談/遠隔画像診断/遠隔病理診断」が注目されています。
在宅医療(テレケア)は、情報端末で測定した血圧や脈拍、血糖値などのデータを遠くにいる医師に送り、それらデータをみながら医師が診断をくだす、処方箋を発行するシステムです。
病院に行くことなく処方箋が受けとれるので、通院する時間や手間をカット。
このように、インターネットを使ったシステムは成長分野として注目され、今後は医療デジタル化でより効率的な診断・治療・リハビリが受けられることが期待されています。
小田原市に新設される「日本先端大学(仮称)」は、入学試験が面接のみというユニークな大学です。
従来の入試システムでは取りこぼされてきた「理系に特化した人材・将来を感じさせる人材」を見つけ出し、育成することを目的にしています。
IoT技術やAI、VRなどの技術は開発されはじめたばかりで今後さらに成長していくため、日本が世界をリードしていくには新分野で技術開発をおこなう人材が欠かせません。
新大学設置により人材育成に加えて小田原市の活性化も期待でき、将来性のあるプロジェクトといえます。
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